今年、仮設住宅☓緑のカーテンプロジェクトのボランティアに参加いただき、
本フォーラムにも参加いただいた渡辺由美子さん。
講演会並びにパネルディスカッションの報告をFacebookにアップして頂きました。
ご本人の許可を得て、3回に分けてアップいたします。
その1 講演会
第1回「緑のカーテン」東京フォーラムin池袋@立教大学に参加(10/30)。
当初3月に予定され、震災のため延期になった豊島区主催のイベントです。
(共催:NPO法人ゼファー池袋まちづくり、立教大学、NPO法人緑のカーテン応援団)
講演会「緑のカーテンから広がる心豊かな暮らし~家庭で、学校で、そして全国へ~」では、
緑のカーテン応援団理事で小学校教諭の菊本るり子さんが、
ご自宅や勤務先の小学校での約10年間に及ぶ実践を報告してくださいました。
緑のカーテンの設置によって室内の温熱環境が改善される原理、
都会の子どもたちの環境教育としての側面、
さらに、PTAや地域住民が子どもたちの活動を応援することでコミュニティが育まれている様子や、
緑のカーテンを通じてご近所づきあいが広がっている商店街やマンションの事例など。
毎日の世話を通じて子どもたちが緑のカーテンと友だちになり、
「誰かにつくってもらったカーテンでは意味がない。自分たちでつくらなくちゃ」
と語ったというエピソードは、身近な自然を育むことで子どもの心が
大きく成長していくさまを端的に物語っていると感じました。
その一方で、この夏の電力不足の解決策として「緑のカーテン」が一躍脚光を浴びたことにより、
一部で弊害が生じているとも指摘されました。
校長先生や自治体の首長がトップダウンで
「どこよりも大きなカーテンを」「建物を丸ごとカーテンで囲め」といった
無理難題を押しつけてくるケースが見られたのだそうです。
「現場の担当者は疲弊し、生育条件の悪い場所で植物は育たず、
緑のカーテンへの否定的な評価が下されてしまうことが心配」と菊本さん。
今年は緑のカーテンの節電効果にばかり注目が集まった感がありますが、
その多様な魅力をもっと多くの人に知ってほしいと、あらためて感じました。