五感で感じる雨のみち(1127朝会)

お客様の声を聴き、雨のみちを形にする(1120朝会)

ある古い建物では、雨が降ると室内から雨だれが見えるようになっているとのこと。
雨といもついているようですが、室内からは大屋根部分の雨といは見えず、
庇から落ちる雨だれのみ見えるように設計されているとのこと。

最近、光や風を巧く取り入れた建築といった広告が多くなっています。
電車などの中吊りでもそうした分譲住宅やマンションの広告も増えているようです。
しかし「雨」を巧く取り入れたという広告はなかなか見かけることはありませんね。

こう考えると雨といは脇役に徹していると言えそうです。

私の生まれ育った住まいは、金属屋根の平屋でした。
おそらく断熱材も入っていなかったので、雨が降る音が聞こえたので、
外の様子がわかる建物でした。
今はマンション住まい。雨が降っても気がつかないくらい外の音が聞こえません。

雨風をしのぐことが建物の大切な役割ではありますが、
天候や季節を全く感じないのも問題だと思っています。
特に自然とかかわる機会の少なくなっている都会や現代社会では、
こうした感性を保っておくことが大切だと思います。

雨が降ることも楽しめるようになる。
そんな五感に訴えるような雨のみちがデザインできると良いですね。

お客様の声を聴き、雨のみちを形にする(1120朝会)

雨のみちを提案する(1113朝会)

今回の朝会は、建築家訪問活動の中から感じていることの話でした。

通常、訪問の際には、「光のみち」や「風のみち」と同様に「雨のみち」を考えてほしい。
そんな話をしているそうです。

建築家の方にとって「雨とい」は雨仕舞や外壁を汚すので絶対必要。
しかし、デザインが悪くなるのでつけたくない。
そんな考え方を持っている方が多いと感じている。
また、「雨とい」の落とし口まで指定する人は少ないとのこと。
引き回しは現場任せになっていることも多いようです。

絵を額縁が引き立てるように
「雨とい」も引き回しによって住まい全体のデザインに影響してくる。
これこそ雨のみちをデザインすることにつながっていきます。

朝会担当者の考える「雨とい」の額縁としての役割は3種類。
  「めだつ」・「シンプル」・「機能」

今までは銅という素材やめだつデザインで「雨とい」をPRしてきたが、
「シンプル雨といの・スタンダード」と「落ち葉機能の・すとっ葉ー」は
だいぶお客様の反応が違ってきているそうです。

「スタンダード」は施工物件を見て、「シンプル・めだたない・さりげない」が実感できた。
「すとっ葉ー」は実際に落ち葉で困っていることへの解消提案なので
設計事務所や建て主に伝えやすい。リフォームとしての提案も可能。

“求めている物”や“困っている所”を解決する商品は非常に反応は良い。
商品を“具現化”するにはお客様の声を聞くこと事が一番大事と実感しました。

コメントは開発部長から
 シンプル(スタンダード)
  とある建築家との出会いから、GL・開発・秋田工場と全社を巻き込んで
  短期間で商品化が出来ました。
  経営基本方針の1番目である
  「住まい手の思いを形にする建築家・工務店との関係を強化する」の実践例
  今後は
  ・シンプルは人によって感じ方が違う
  ・顧客の声を形にすることを真摯に行う
  ・タテとヨコの接点、特にトップとエンドのデザインが重要では

機能(すとっ葉ー)
  今回の「板橋製品技術大賞・優秀賞」受賞で、公共の目から見て、
  社会的に価値あるものと認められたことが良かった

※どちらのケースも、視点を変えた
  スタンダードは「顧客を変えた」
  すとっ葉ーは「意匠性から機能性」に 意識を変えた
 これらはドラッカーのイノベーションの成功例と見ることができる

今後も顧客の声を真摯に聴き、雨のみちをデザインする機会づくりに取り組んでいきましょう。

雨のみちを提案する(1113朝会)

雨のみちの実例紹介(1106朝会)

CS推進課の方からのお話

最近、新商品発売のおかげもあり、HPなどからの資料請求が増えているとのこと。
とてもうれしいことです。
そんな中、この部署では、お客様(主に建築家や工務店など)から
計画中の建物に対する雨といの見積もり依頼を受けています。

単なる金額だけの相談の場合もあるようですが、
決まった建物に、こちらで雨といの計画を考えるケースもあるとのこと。
まさに「雨のみちをデザインする仕事」です。

建物の外観に合わせて形状や大きさ(雨量計算から)を決めたり、
軒とたての位置を考えながら、綺麗に効率よく雨のみちを考えていきます。

決して簡単な仕事ではありませんが、こちらの提案通りに採用いただくケースもあるようです。

こうしたところにも私たちの持っている知恵がありそうです。
しかし残念なことに、ごくわずかな人たちだけが共有するものになっています。
お客様に接する多くの人たちにこのような知恵がもてるようになること。
そして、お客様自身にもその知恵が伝わっていくことで、
世の中にある建物の雨のみちが少しでも綺麗になればと思います。

建物ができあがった最後に行われる雨とい工事。
計画当初から雨のみちが決まっている事はまだ少ないようです。
落とし口や排水枡の位置の関係から不要なエルボを使ったり、
無理な納まりで仕上げているケースも散見されます。
せっかく綺麗に出来た外観を邪魔しない、
むしろ引き立てるような名脇役となる 雨のみち であってほしいものです。