武蔵屋

野毛の武蔵屋さんに初めて行ってきました。まずは玉ねぎとおからを摘みに、ビール。
続いて、湯豆腐でぬるめの燗酒。
納豆で二杯目。
おしんこで三杯目。

まもなく米寿を迎える女将さんが頑張っています。

お連れいただいた皆さん、ありがとうございました。

初めていただきました

ハタハタと天然塩だけてつくっている 塩汁(しょっつる)
その素となっているものだそうです。

箸の先につけて、舐めるようにしていただく。
うまみが凝縮された感じ。白身の刺身につけていただいてもおいしいです。
*ソイの刺身もおいしかった
お酒が進みます。

いぶりがっこ を練り込んだフランスパン。
いぶりがっこ特有の香りが口の中に広がります。
塩気が効いていて、なかなかおいしいフランスパンです。

プライベートで行くのは久しぶり。
おいしくいただきました。

稲穂 にて

ワインツーリズム

全国フォーラムの前日、ワインツーリズムに参加しました。

シャトー酒折の醸造家、井島正義さんからワインづくりについて説明をいただきました。

日本人の年間ワイン消費量
 3本/名 うち、2本が海外もの
 私は月2本くらいでしょうか? でも確かに国産ワインを飲む機会は少ないですね。

良質のワインをつくるために
 取れた果実を洗わずにつかうのがワインの流儀。
 だからこそ、使用する道具などの清掃にこだわっている。
 また酸化防止剤は、二日酔いの原因と言われることもあるが、
 長期保存、熟成させるためには酸化させないことが重要なポイント。
 シャトー酒折では、酸化防止のための3通りの方法
  ①酸化防止剤(亜硫酸塩など)
  ②加熱
  ③ドライアイス  
 の中からワインの品質を考え、適所に①を少量使い、あとは③を実施しているとのこと。
 その様子も見学させていただきました。

おまけに、おいしい梅酒の作り方についても伺いました。
 6月からつけ込み、翌年3月で実を取り出すのがコツ。
 3ヶ月で実を取り出した方が実がしわしわで取れる梅酒の量も多い。
 但し、3ヶ月以降、種からのうまみが出てくるので、量は減ってもあと6ヶ月は寝かせるべき。
 なお、9ヶ月以上経つと渋みもでてきてくるとのこと。

続いて、ワインのためのブドウづくりの栽培家、池川仁さんからお話を伺いました。

ワインのための葡萄を育てる
 ブドウの生食生産技術は、世界有数の日本(山梨)。
 しかし残念なことに、ワインのためのブドウ生産技術はまだまだこれからとのこと。
 理由は、生食用で見た目の悪いものをジュースやワインにしてきた経緯があり、
 ワイン用のブドウの単価が安く(1/2程度)なり、専用に取り組むことが仕事になりにくかった。
 90年代に入って、ワイン用のブドウを育てる農家が増えてきている。
 糖度が20%近くのものも出来ており、育てるポイントも若手生産者に広がりつつある。
 フランスからワインのためのブドウ生産技術を取り入れたが、
 山梨には山梨に合ったブドウ生産技術がある。
 ブドウをモノとして扱うのではなく、生命が宿っていると考え、
 一つ一つの木の育ち方や土の様子、天候などに配慮した育て方が、
 その地で出来る最高のブドウを育て、最高のワインへとつながる。

次に、車で移動し、荻原葡萄園へ。
株式会社Kisvinの荻原社長のお話を伺いました。

せっかくブドウを育てるなら、ワインに出来るくらいの質のものを育ててほしい。
そのほうが育てがいもあるし、愉しいはず。
愉しくなければ、継続されない。
農業は植物に生命を与える仕事。その生命を慈しみ大切に育てて欲しい。
うまく行かないからといって簡単に止めて欲しくない。

ワインの良いところは
自分が丹誠込めて作った葡萄から出来たワインを孫に飲ませることが出来ること。
おいしいと思うかどうかはわからないが、
祖父のやってきた仕事が何であったかは、孫に必ず伝わるはず。

孫が良い住まいと思うかどうかはわからないが、
どのような思いをもって祖父が家を建てたのか。
三世代にわたって住み継がれる家には、そんな建て主の思いが伝わるのかもしれません。

ブドウとワインの奥深さを感じた1日でした。
ワインというのは、そんな一人一人の思いのこもった製品なんですね。
今晩の集まりにもそんな物語のあるワインを持参したいと思います。